スプレッドとは

スプレッドとは、株式、通貨、商品などの金融商品について、買い手が支払う意思のある最高価格（ビッドプライス）と売り手が受け入れる意思のある最低価格（アスクプライス）の差のことです。

スプレッドのサイズ

スプレッドとは、資産を売買するときの取引費用のようなものです。 通常、スプレッドはピップまたはポイント（1ピップ＝10ポイント）で測ります。ピップとは、特定の商品の価格変動の最小単位のことです。

アスクプライスとビッドプライスの先がスプレッドで、仲介業者の手数料として支払われるものです。 スプレッドはボラティリティ、取引量、流動性などの市場の状況によって変化し、トレーダーにとって主な取引費用となります。 スプレッドは、取引のサイズや取引時間などの他の要因にも影響を受けます。

スプレッドがタイトな場合は、その資産の流動性が高く、多くの取引が行われていることを示します。 スプレッドが広い場合は、流動性が低く、取引活動が少ないことがわかります。 スプレッドは取引の収益性を左右するので、投資の意思決定の際にはスプレッドを考慮に入れなければなりません。

例えば、米ドル、ユーロ、日本円のような流動性の高い通貨はスプレッドが狭く、新興国通貨のような一般的に取引されていない通貨はスプレッドが高くなる可能性があります。

スプレッドたのサイズは取引の収益性を左右するため、いかなる取引を行う時にも注視しなければなりません。 取引ツールを使うことで、トレーダーはスプレッドを監視、分析することができ、十分な情報に基づいた取引の意思決定に役立ちます。

上の表では、スプレッドは 1.08653 – 1.08647 = 0.00006 = 0.6 pip となります。

スプレッドの種類

金融取引においては、主に2つのタイプのスプレッドがあります。

固定スプレッド 固定スプレッドは、長期間にわたり、一定の一貫したレートに設定されます。 固定スプレッドは市場の需要と供給によって変化しません。 固定スプレッドは、主要な通貨ペアなど、取引量が少ない金融商品に使われることが一般的です。

変動スプレッド 変動スプレッドは市場の需要と供給によって、時間の経過とともにサイズが変化します。 取引量が多ければスプレッドのサイズが狭くなり、取引量が少なければサイズは広くなります。

スプレッドは計算の仕方によって、下記のような他のタイプに分けられることもあります。

リアルタイムスプレッド 金融商品の現在のビッドプライスとアスクプライスの実数の差のこと。

中央集権型スプレッド メイン市場とサブ市場のビッドプライスとアスクプライスの差に基づいて計算されるスプレッドのこと。

隠しスプレッド このスプレッドはアスクプライスに加算されたり、ビッドプライスから差し引かれたりし、ビッドプライスとアスクプライスがリアルタイムで表示されないオンライン取引で使用されるものです。

スプレッドに影響を与えるもの

取引スプレッドに影響を与える要因はさまざまであり、下記はその一部です。

市場の流動性レベルはスプレッドのサイズに影響を与えます。 流動性が高いと、市場に多くのビッドとオファーがあるため、スプレッドが狭くなります。 流動性が低いと、ビッドとオファーが少ない可能性があり、スプレッドが広がります。

当然の経済イベントも、スプレッドに影響の与えます。価格のボラティリティを高め、スプレッドのサイズを広げるからです。

企業の財政状況もスプレッドのサイズに影響を与えます。営業成績が良ければ、企業の株式の需要が高まり、スプレッドが狭くなるからです。

新興国通貨は一般的に、よく取引されているツアーよりもスプレッドが高く、市場の取引量や流動性に左右されやすい傾向があります。

紛争や政治的なイベントなど、地政学的な要因も、スプレッドに影響を与えます。価格のボラティリティを高め、スプレッドのサイズを広げるからです。

取引量もスプレッドのサイズに影響を与えます。取引量が増えると、ビッドのオファーが増え、スプレッドが狭くなるからです。

スプレッドのサイズを分析して取引の意思決定を行う場合は、これらの要素を考慮するようにしましょう。

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